ホノルル郊外の経営再建中という施設で内部の見学が始まったのですが、さすがに8ヵ所目で食傷気味だった私は、リビングルームのソファーで休んでいました。
ほどなく入居者が三々五々集まってきて、私の向かいに座った男性が話しかけてきたのですが、通訳さんも居ないので「エクスキューズミー」と言って席を離れるしかありませんでした。
その後もどんどん人が増え、座れない人たちは隣の食堂から椅子を引っ張ってきたりして、最後は廊下にまで溢れ出しました。

 そこに現れたのが右手にボウル、左手にホットプレートを持った50歳代後半と思われる女性スタッフでした。
部屋の奥のテーブルに両手の物を置くと、何かしゃべりながらボウルから白い液体をすくいとりホットプレートに広げて…。時刻は3時10分、おやつのホットケーキを作っているようです。焼きあがると4つに切って、皿に盛って、シロップをかけ、集まった人たちに渡していきます。
実は集まった人たちには別の目的があったようなのです。作業をしながら不機嫌そうな表情で話す彼女に、時には入居者からも合いの手が入り、その度に爆笑です。そんなやり取りの意味が理解できたのは、かなり太った男性にホットケーキを渡すときでした。男性の前でシロップをかける仕草を途中で止めそのまま渡し、男性が不満そうな顔で何かいうと、彼女は「……too fat(太りすぎ)…」、男性は悲しそうに「Ohno(そんなあ)…」リビングルームは笑いの渦に包まれました。
どうやらその女性スタッフは毒舌漫談(?)をしながらおやつを作っていたようです。集まった人たちも心得たものでしっかり演技をしながらその場の雰囲気を楽しんでいるようでした。

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